中南米で400万人以上の感染者が予想されるジカ熱。感染してもほぼ症状はでず、頭痛や発熱程度で済むため特に問題視されないのが一般的ですが、ここまで問題になっているのが、ジカ熱が妊婦に感染すると胎児までジカウイルスが到達し、小頭症を引き起こす原因となる可能性が指摘されているからです。
中南米という日本から遠く離れた地域でジカ熱が流行っていますが、帰国した妊婦は注意すべきでしょう。
日本ではジカ熱に感染していた場合、保健所に届け出ることを義務化し、対応するそうです。
ジカ熱の感染原因は蚊から
ジカ熱はどうやって感染するかというと、蚊によって媒介されることがわかっています。
ジカウイルスを持った蚊に刺されると10日ほどの潜伏期間があり、その後風邪などの症状が現れます。これは1週間ほど続きます。
1968年にナイジェリアで見つかって以来、ワクチンはできていません。
過去に大流行がありましたが徐々に落ち着いていました。現在は南米でかなり大流行の確率が高いため、世界中で騒動となっています。
というのも、ジカ熱に感染しても症状が軽すぎて自分で感染しているかどうかわからない場合が多いからです。また、ジカ熱に感染した妊婦の胎児がそのまま小頭症にならなかった例もあるため、原因究明が未だにできていないことがあります。
小頭症とは
小頭症というのは読んで字のごとく、胎児の時に頭蓋骨が小さくなって生まれてくる病気のことです。
当然ですが脳が小さくなるため脳の未発達により体を動かせず、大抵は死産となっています。
死産した小頭症の胎児と羊水からジカウイルスが発見されていて、関連性が非常高いことがわかっています。
現在ブラジルでは小頭症の赤ちゃんが3900例以上見つかっています。南米の各国ではジカウイルスについての情報が錯綜しているため、妊娠予定の人たちは遅らせるように呼びかけています。それほどジカ熱の感染が拡大しているということです。
また、陸続きである北米でも既にジカ熱が流行していると言われていて、全世界で蚊によるジカウイルスの媒介が懸念されています。
来年はブラジルでオリンピックが開催されるため、ジカ熱がさらに拡大する可能性もあります。